引用元:Kaleidoscope effect https://nasvete.com/
JAR(ジャー)というジュエラーをご存じでしょうか?
〝21世紀を代表する天才ジュエラー〟
と呼ばれる宝石商です。
ジュエリー業界の人間でも知らない人が多いかもしれませんね。
ジュエラーにとっては憧れの地であり、
ティファニー、カルティエ、ブルガリ、ヴァンクリーフ&アーペル、ハリーウィンストン、日本ではミキモトなど、
世界中の名だたるジュエラーが集結するヴァンドーム広場に店を構え、
〝たった1代で〟現代ジュエリーの最高峰まで駆け上がった
天才の名を欲しいがままにする、天才JAR(ジャー)についてご紹介します!
この記事で知れる内容
・1.JAR(ジャー)とは?天才と言われる理由
引用元:Kaleidoscope effect https://nasvete.com/
この↑画像のお方がそのJAR(ジャー)。
正式名称は、
Joel Arthur Rosenthal(ジョエル・アーサー・ローゼンタール)氏
彼を褒めたたえる言葉は数多く存在し、
💎ルネ・ラリックの生まれ変わり
💎現代のファベルジェ
💎伝説のジュエラー
💎21世紀を代表する天才ジュエラー
参考情報:ファベルジェ=ロシア最高峰の宝石商。インペリアル・イースター・エッグで有名
参考情報:ルネ・ラリック=19世紀~20世紀に活躍した宝飾デザイナー。作品は世界中の美術館、収集家がこぞって買い集めるほど
などさまざまあり、ジュエリーデザイナーだけでなく、すべてのデザイナーにとってこれ以上にない褒め文句が並びます。
そんなJAR(ジャー)ですがどのような経歴で、
〝21世紀を代表する天才ジュエラー〟
まで上り詰めたのか?
JARの経歴
引用元:Kaleidoscope effect https://nasvete.com/
1943年、ニューヨークで生まれたJAR(ジャー)。
ハイジュエリーメゾンの創業者によくある、幼少期や10代からジュエリー業界でバリバリ結果を出してきたわけでなく、
実は転職組なんです!
NY市立短期大学(言語学専攻)
↓
ハーバード大学に編入←ここで美術史、哲学を学ぶ
↓
卒業後 パリへ渡仏
↓
自身で小さなビジネスを開始
↓
悪戦苦闘の末、失敗し閉店←ここでジュエリー、デザインに対して憧れを持つ
↓
ニューヨークに戻り、ブルガリに就職(この時すでに30代)
↓
1977年にパリのヴァンドーム広場にビジネスパートナーである〝ピエール・ジャネット〟とともに自身の名を冠したメゾン、JAR(ジャー)を開業
ふーん、、それなりに苦労して開業までいったのねー、、、
でもなにがそんなに天才なの?
天才!一般人が手にすることが到底できないビジネススタイル
ジュエリーが素晴らしいのはもちろんで、ジュエリーの素晴らしさはこの後語っていきますが、
ここまで上り詰めた理由としては、その
ビジネススタイル
にもあると考えられます。
JAR(ジャー)の特徴には、
完全オーダー製ですべて一点物
宣伝は一切しない
メディアへの露出もしない
ショーウィンドウさえない
完全予約制
購入希望者でも自身の作品に合わないと思えば販売さえしない(客を選ぶ)
という徹底した、
〝完全クローズドなビジネスタイル〟
大量生産で広く売っていく現代のジュエリービジネスのスタイルとは
〝真逆のビジネススタイル〟
が功をなし、
自身のジュエリーの価値をとんでもなく上げているのです。
JAR(ジャー)のジュエリーが、サザビーズ、クリスティーズなど一流オークションに出品されると、
1000万越えは当たり前、、、落札価格が数億円になるケース
もあり、投資目的で購入する人も多いのです。
欧米では過去に展示会も開催されており、ニューヨークのメトロポリタン美術館にて開催された〝Jewels By JAR〟では世界中のジュエラーが列挙しました。
購入者もハンパない
メトロポリタン美術館にて開催された〝Jewels By JAR〟での展示作品はほとんどが、
〝過去の購入者の貸し出し〟
だったそうです。
彼の作品の貸し出した提供者(購入者)の中には、
世界格国のロイヤルファミリー
エレン・バーキン セレブ女優
グウィネス・パルトロー セレブ女優
フランソワ・アンリ・ピノー ケリングの所有者
参考情報:ケリング=グッチ、サンローラン、バレンシアガなどハイブランドを傘下に置く、ファッション業界大手企業体
などのスーパーセレブたちが名を連ねたそうです。
・2.JAR(ジャー)のジュエリーの特徴と魅力
引用元:Kaleidoscope effect https://nasvete.com/
数々のセレブたち魅了するJAR(ジャー)ですが、
一体どんなジュエリーを作り出すというのか?
誰が見ても美しすぎる〝パヴェ〟の技術
引用元:Kaleidoscope effect https://nasvete.com/
JAR(ジャー)の作品の最大の特徴ともいえるのが、
〝パヴェセッティング〟
参考情報:パヴェセッティング=宝石を石畳のように敷き詰めて留める技術
です。
通常、宝石を留める際は、いくつかの〝爪〟という金属が見えるような形で留めるのですが、
まあ、爪が見えないこと!
爪の存在を感じさせなく、ぎっしりと敷き詰められた無数の宝石が〝爪〟に邪魔をされることなく、美しく輝きます。
ジュエリーに命を吹き込むような〝陰影〟
引用元:Kaleidoscope effect https://nasvete.com/
JAR(ジャー)のジュエリーの特徴は、
〝パヴェセッティング〟
と語りましたが、このパヴェセッティングで表現される、
〝陰影〟
も彼の作品大きな魅力です。
絵を描く際でも影の部分は暗くするなどして陰影を表現しますが、
JAR(ジャー)のジュエリーは、
〝陰影を、宝石の薄い、濃いなどを選び抜いてグラデーションを表現〟
します。
上の写真を見ても、影の部分は色が濃かったり、暗かったりするのがわかるかと思います。
この〝陰影〟の表現で作られた、蝶や植物などのモチーフは、
まるで自然界からそのまま持ってきたような有機的で美しいジュエリー
となるのです。
・3.JAR(ジャー)のジュエリー一覧
JAR(ジャー)のジュエリーは、
花や昆虫、動物などの自然界のものをデザインソースにする
ことが多いです。
素材に関しては、ゴールド、シルバー、アルミ、チタン、本物の昆虫、木など、
素材としての価値というよりも、表現したいものに最も合う素材を使います。
今までどんなものを生み出してきたのでしょうか?
蝶のブローチ
引用元:Kaleidoscope effect https://nasvete.com/
- 素材:サファイア、ファイヤーオパール、ルビー、アメジスト、ガーネット、ダイヤモンド、シルバー、ゴールド
植物モチーフのブローチ
引用元:Kaleidoscope effect https://nasvete.com/
- 年代:1995年
- 素材:オレンジトパーズ、ルビー、アメジスト、ガーネット、ファイヤーオパール、トルマリン、ダイヤモンド、シルバー、ゴールド
ライラックモチーフのブローチ
引用元:Kaleidoscope effect https://nasvete.com/
- 素材:サファイア、ダイヤモンド、ガーネット、アルミ、シルバー、ゴールド
オレンジの皮ブローチ
引用元:Kaleidoscope effect https://nasvete.com/
- 素材:ダイヤモンド、ガーネット、エナメル、シルバー、ゴールド
蝶のブローチ
引用元:Kaleidoscope effect https://nasvete.com/
- 年代:1990年
- 素材:ダイヤモンド、ゴールド、プラチナ
レタスの葉ブローチ
引用元:Kaleidoscope effect https://nasvete.com/
素材は不明ですが、見事な色使いと濃淡で陰影を表現しています。
桜ブローチ
引用元:Kaleidoscope effect https://nasvete.com/
完全に芸術の域に達していますよね。
ハンカチモチーフのピアス
引用元:Kaleidoscope effect https://nasvete.com/
自然のモチーフ以外にはこんなものも!
羊の頭モチーフのブローチ
引用元:Kaleidoscope effect https://nasvete.com/
- 年代:2006年
- 素材:パール、スターサファイア、ブラックシルバー、ゴールド
・4.なぜ知名度が低い?
伝説のジュエラー、21世紀を代表する天才ジュエラー
などと称賛されるJAR(ジャー)ですが、
たった1代でここまで上り詰めたいわば〝ジュエリー界の覇者〟とも言えるであろうジュエラーが、
〝なぜ広く知られていないのか?〟
日本のみならず、一般的に有名とは言えません。
前述している通り、
宣伝は一切しない
メディアへの露出もしない
購入希望者でも自身の作品に合わないと思えば販売さえしない(客を選ぶ)
という理由もありますが、最近世の中をにぎわした言葉を使うなら、
〝忖度したくない!〟
というところも大きいです。
スポンサーや資金提供なども、
〝自身のジュエリーに口出しされたくない!〟
ということから受け付けないという、デザイナーなら誰もが一度は忖度して、
『こんなもの作りたいんじゃないんだけどなあ』
『でも上(スポンサー)が言ってるしなあ』
みたいな葛藤する部分を完全排除しているのです。
誰にも忖度せずに自分の操れる範囲内で、思い通りの作品を作りたい
ということですかね。
有名にならないのも納得がいきますね。
だからこそ出来上がる作品であり、ブランド価値なのでしょうけどね。
・5.JAR(ジャー)に似た雰囲気のジュエリーは?
まあこれほどまでのジュエラーをね、、、
似たようなものを出すというのも何となく気が引けるところがありますが、
『JARに興味を持ったけども、いかんせん買えるような品じゃないしな、、、』
と思って終わりもさみしいので、筆者的にですが、かなり近いんじゃないかなというブランドが
なんと日本にあります!
Gimel(ギメル)
引用元:Gimel公式サイト https://gimelgimel.com/
- 創業:1979年 日本 芦屋
〝未来のアンティークジュエリー〟〝革新的で影響力のある21世紀のジュエラー〟
と称され世界的な評価も高い日本発のジュエラーで、
なんとこのGimel(ギメル)もJAR(ジャー)と同じく、
〝パヴェセッティング〟
が評価されているブランドです。植物や動物など表現するものも近く、
ギメルの創業者である、穐原かおる氏は、『最上質な素材しか使わない』と明言しており、素材や技術に対するこだわりも通ずるところがありますね!
国内での取り扱いも、ギメルが選んだ宝飾店かデパートの外商顧客にむけてだけで、有名ではないところも近いですね。
・6.この記事のまとめ
はい!というわけで今回は、
〝天才ジュエラーJAR(ジャー)〟
について紹介しました!
この記事を簡単にまとめます!
圧倒的デザインセンスと価値が爆上がりするビジネスモデル
植物や昆虫など自然界のモチーフをパヴェセッティングで命のあるように表現
ジュエリーという言葉だけでは表せない完全なる芸術作品!
完全クローズドなビジネスモデルと、本人がジュエリーづくりに口出しされたくないから
Gimel(ギメル)
こんな感じ!
ご参考に!
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